メディア「CHANGES」にて、昨年末より新作漫画『コミカル』の連載を始めました。
現在は第7話まで公開中です。
「コミカル」の概要
絵に自信のあった少年ジュンは漫画家を夢見るが、大人になるにつれて「現実」を見始める。そんな現実の中から再び夢を見出し、様々な葛藤と向き合いながら歩んでいく、ちょっと滑稽で新しい”マンガ道”の物語。
つまり、岡野純の自叙伝的な漫画です。
物語は小学生の頃から始まり、現在に至るまであたりを描くつもりです。
過去著作でいうと、ストーリー的には「LifeEngine of chicken 臆病者の夢の叶え方」に近いかもしれません。
ただそれよりも内容の解像度はめちゃくちゃ上がっていて、さらに自己啓発的な要素はほとんど排除されているので、結局は全く別物の作品となっています。
着想のきっかけ
いつものことですが、佐々木正悟さんにご提案いただきました。
ノウハウに置き換えなくていいから、それよりも岡野純が今の漫画家としての姿になるまでにリアルに起こったことを描いてみて欲しい。
それが佐々木さんのリクエストでした。
そのリクエスト通り、本作は今のところほぼ100%ノンフィクションです。
今までどこでも言ったことがなかったことなども、多々リアルに描いています。
作中作などもいくつか出てきますが、これらもほぼ実際に作った作品です。
平凡だからこそリアルな物語
先程も書いたとおり、けっこう初出の内容もあり、恐る恐る描いています。
というのも、それらは「人に絶対知られたくない」とまではいかないけど、「言わなくて済むなら言わないでおこう」程度にはネガティブに考えていたりコンプレックスに感じていたりする内容だからです。
とはいえ、今そのあたりを晒したところで何かが悪くなりそうというわけでもなさそうなので、今回は恐る恐るながらも勇気を出してリアルに描いてみることにしました。
Evernoteに保存してあった昔の日記や作品を漁りながら、「うわーそうだった、こんな感じだった」などといろんな感情を湧き上げながら描いています。
有名な人物の自叙伝でもないし、最終的に漫画家として大成功するサクセスストーリーでもない。
いち個人の平凡な、でも平凡だからこそリアルな、どうにかしたい、どうにかなりたいともがきあがく物語。
ぜひご一読いただけると嬉しいです。