前号で書いたとおり、僕はIT系のインストラクターとして正式に働き始めました。
そこからそれなりに順調にステップアップしながら、10数年。
最近はインストラクターという職種ではありませんが、そのキャリアを活かして会社勤めを続けています。
そんなある日ふと、僕は昔の夢を思い出します。
漫画家になりたかったという夢です。
その経緯は以前シゴタノ!で書かせていただいたとおりです。
思い出したのはいいですが、そうは言ってもやはり漫画家として活動していくほどの画力やストーリー構成力が今の僕にあるわけではありません。
そこで僕は、僕の中にある「ふたつの喜び」を組み合わせることを思いつきました。
ひとつめはもちろん「漫画を描くこと」、そしてふたつめは本業の中で気づいた「他者に教え伝えること」。
そうして立ち上げたのが、今のブログ「純コミックス」の前身である「4コマでわかる!IT用語辞典」というブログでした。
そんな活動を続けるうち、今の僕は会社勤めとのパラレルキャリアという形で漫画家になるという夢を叶えました。
今あらためて思うのは、理想の働き方や夢を叶える方法はもしかしたら過去の自分の中にあるものなんじゃないかということです。
自分がお金や時間をかけてきたものは必ず、少なからず自分の種になり実になっているはずです。
それだけでは苦くて辛くてとても食べられたものじゃないとしても、自分の中のもうひとつ別の材料と組み合わせることで、途端にそれはスパイスや薬味のように活きてくるのかもしれない。
それらが何かを知るためには過去から現在までの自分を洗い出し、自分を知ること。
この本はそれを知るのにとても役立ちました。
流されるように惰性で選んでしまったかもしれない会社勤めもそこで得た知識も、決して自分にとってムダなものではなかった。
今は素直にそう思えるのです。